第70回 日本音声言語医学会 印象記(神戸)
第70回日本音声言語医学会総会・学術講演会が、神戸大学丹生健一教授を大会長として開催されました。

学会テーマは「言葉で伝える 想いが伝わる」であり、創立70周年を迎える記念大会として、音声・嚥下領域の基礎、臨床、教育の幅広い分野から多彩な発表が行われました。国内外から多数の参加者が集まり、節目にふさわしい活気ある学会となりました。

自治医科大学からは2題の一般演題を発表しました。私は「喉頭微細横隔膜症の有病率と背景因子-喉頭微細手術下の観察」を報告し、喉頭微細横隔膜の臨床的意義について考察しました。

実在の医師の姿をそのまま再現したものではありません。
また、新井志帆医師は「当科での声帯萎縮症に対する外科的治療」を発表し、脂肪注入術や甲状軟骨形成術の成績を示しました。病態に応じた術式選択の重要性を明確に示す有意義な報告でした。
私は「音声障害1」群の座長も担当しましたが,音声治療には診断・手術・リハビリの連携強化が重要であることを改めて感じました。全体として、新しい技術を用いた研究が多く、音声医学の進歩を実感する大会でした。教育講演やパネルディスカッションでは、医師と言語聴覚士の協働によるチーム医療の重要性が繰り返し強調されました。
本大会の円滑な運営に尽力された神戸大学耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座の丹生健一教授をはじめ、スタッフの先生方に深く感謝申し上げます。自治医科大学としても、今後さらに音声・嚥下医療の発展に貢献していきたいと思います。


