研究について

喉頭機能外科の金澤です．大学本部からの依頼もあったので，大学院進学希望者向けに現在行っている研究内容を簡単にまとめてみました．私の行っている研究は頭頸部癌の細胞生物学と音声言語医学に大きく分けられます．私は，大学院で，アデノ随伴ウイルスベクターを用いた頭頸部癌治療の基礎研究により学位を取得しました．この研究は本学遺伝子治療研究部のご協力もあり，現在も続いています．また，留学時代から行っている癌抑制遺伝子に関する研究は，浜松医科大学との共同研究という形で発展し，現在は頭頸部癌のエピゲノム研究として続いています．そして，加齢性音声障害の治療経験から増殖因子を用いた再生治療，更に，音声検査の意義を高めるため音声分析に関する基礎研究も行っています．研究というとハードルが高い，近寄り難いという意見も聞きますが，医学研究の場合は患者さんへの還元もできるし，研究から得られるロジックは臨床技術の効率的な習得にも有用です．また，何よりも研究は楽しいです．大学院進学ご希望の方だけでなく研究に興味のある方は是非ご連絡下さい．